なめブログ

パンク/ハードコア/ロックをはじめとする音楽のほか映画などにも触れてゆくナメの実験室

HAEMORRHAGE『Hospital Carnage』

hospitalcarnage_1400.jpg


90年代初頭から活動しているスペインのグラインド・コア・バンド、
HAEMORRHAGE(ヘモレッジ)のニュー・アルバム。

“gore風味”もたっぷりの音作りだが、
ゆるすぎずタイトすぎずのサウンドが“肉の動き”っぽいし、
ややデス・メタルがかったソングライティングもしっかりしているから一気に楽しめる。
フック十分で聴かせどころをしっかり設けているのだ。
ブラスト・ビート未使用のパートが効果的な曲にメリハリがあって音は不思議と抜けがよく、
極度なデス・ヴォイス(いわゆるガテラル・ヴォーカル)と病んだシャウトのツイン・ヴォーカルも
ホルマリンのダシの効いたイイ味を出している。
適度にSEも挿入して
誤解を恐れずに言えばある種のホラー映画のようにポップな後味も残ると同時に、
やっぱり笑って終わりにならないサウンドだ。

歌詞はスペイン語の1曲の他は英語。
“出血”を意味するバンド名や“病院大虐殺”というアルバム・タイトル、
AUTOPSYっぽいジャケットどおりのビョーキな世界観が緻密に体現されている。
イカれた医療、とりわけ外科にこだわりがあるようで、
音楽面と同様にCARCASSの前期~中期をホラー映画タッチにふくらませたような歌詞でもある。
ただし人間を食肉にするかのようなイメージの描写も含み、
他にも社会的なメッセージを馴染ませていて言葉を追って聴きたくもなる内容だ。

bandpic6.jpg

女性リズム・ギタリストを擁するヴィジュアルもgoreたのもしい。
ブックレット内で一人一ページ割いてさらした“成り切った姿”を見てもわかるように、
気合が入っているのであった。
トータルで痛快。
オススメなのだ。


★ヘモレッジ『ホスピタル・カーネイジ』(リラプス・ジャパン YSCY-1213)CD
歌詞も載った12ページのブックレットが見ていると朦朧としてくるデザインで、
バンドの性格上普段馴染みの薄い単語も多いから歌詞和訳付なのがありがたい。
日本盤は1曲追加の約37分16曲入り。


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行川和彦

Author:行川和彦
                                             Hard as a Rockを座右の銘とする、
音楽文士&パンクの弁護人。

『パンク・ロック/ハードコア・ディスク・ガイド 1975-2003』(2004年~監修本)
『パンク・ロック/ハードコア史』(2007年)
『パンク・ロック/ハードコアの名盤100』(2010年)
を発表<いずれもリットーミュージック刊>。

ミュージック・マガジン、レコード・コレクターズ、CDジャーナル、プレイヤー、ギター・マガジン、ベース・マガジン、クロスビート、EL ZINEなどで執筆中。
                                

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