なめブログ

パンク/ハードコア/ロックをはじめとする音楽のほか映画などにも触れてゆくナメの実験室

RED RAN AMBER、MERIDIAN PAIN、屍、ZAGIO EVHA DILEGJ、DISGUNDER、GIBBED、DIE YOU BASTARD!~2009年8月8日 at 新大久保EARTHDOM

GRIND SMACKDOWN


RED RAN AMBERとDISGUNDERの企画によるライヴ、
“GRIND SMACKDOWN round.1~RED RAN AMBER RECORD RELEASE SPECIAL”に行ってきた。


まずはDIE YOU BASTARD!。
新旧織り交ぜたセットリストだったが、
やはり今年4月にリリースした最新作『飛礫の焔(つぶてのほむら)』の曲が圧巻。
まさに“ブラスト・コア”としか言いようがないサウンドで、
決して機械的にはならない緻密な鬼ブラスト・ビートが空爆のように打たれ続けるからこそ、
差し込まれる悲痛なギター・ソロが恐ろしく光っていた。
いきなり“押尾学ネタ”をかましたかと思えば、
遠まわしの表現ながらもこの翌日に長崎原爆の犠牲者の冥福を祈る黙祷を呼びかけるMCも彼らならでは。
こういう話題を違和感なく並列させられるのはDIE YOU BASTARD!以外にできないだろう。

GIBBEDは80年代後半から活動しているバンドで、
90年にはSxOxBのレーベルから伝説的なソノシートをリリースするなど精力的だったが、
いつのまにか名前を聞かなくなる。
ヴォーカルは一時ENEMA SYRINGEとしても活動していたが、
GIBBEDは復活。
ストレンジなライヴ・パフォーマンス等を展開していた時期もあり、紆余曲折を経て現在に至る。
メンバーに聞いたところ現編成は2年ほど前からで、
NOISE A GO GO’Sのベーシストも弾いている。
ベテランならではのグラインド・コアを聴かせてくれた。

DISGUNDERは324のギタリストらによるバンド。
今年1月のライヴがデビュー・ギグだったが、何度か見逃して初めて体験した。
女性ヴォーカルがいいアクセントでブラスト・ビートを使いつつ緩急織り交ぜた曲で展開し、
よく動いていてステージ映えもした。
ただ……もっとすごいことができそうなバンドだからまた観に行きます。

長野のZAGIO EVHA DILEGJはけっこう観てきたが、体験するたびに新しい。
この日も超絶的だった。
ベースレス・トリオということを強みとし、
トリオ・バンドならではの“三角形のバランス”の贅肉削ぎ落とした音で空間を斬った。
ヴォーカルとギターも含めたリズムや、
ドラムも含めた音色の選び方のセンスにも驚かされるし、
一音一音に集中しながら体全体を動かすストイックなまでのステージングにも引き込まれる。
“ハイパー・グラインド”とも呼ぶべき肉体脳内掻きむしりのサウンドは、
音楽的にも全然タイプは違うがMORTALIZEDにも通じる。
アルバムでもEPでも構わないから、
まとまった音源のリリースを熱望しているファンが世界中に1000人以上いるはずだ。

屍は今年4月に出したアルバム『バラバラ』の多彩な曲を深化させていた。
こういうライヴの場だと静寂のパートは厳しいのではないかとハラハラしながら観ていたが、
“気”のちからで持っていく。
ギターにもドラムにもベースにも何かが確かに宿っていた。
特にドラムは雅楽や現代音楽みたいな間合いを活かした演奏にも目が奪われた。
ツイン・ヴォーカルと言ってもいいほど、
ベーシストも3分の1以上のヴォーカル・パートで歌っていたのも重要。
“歌”のウエイトが高まっていることも伝わってきた。
ハードコアという言葉に対してデリケイトになっているのもうなずけるパフォーマンスで、
馴れ合わぬ音楽性でますます孤高の域に達しているようにも思えたが、
“それも望むところです”とばかりに我が道を進む意志の強さを感じた。

続いては広島のトリオのMERIDIAN PAIN。
ブラスト・ビートを多用してブラック・メタルっぽくも聞こえたし、
プリミティヴなグラインド・コアにも聞こえたが、
何が起ころうが押せ押せのカオティックな音はほとんどハードコアだ。
気合入りまくりのムチャクチャなステージでぼくの肉体に刻みつけられた。
ほぼツイン・ヴォーカルのフロントの二人が終盤にはステージ下でもプレイするなど、
楽器を持ちながらにもかかわらず激しすぎる動きでもヒット!したのであった。

そして最後はRED RAN AMBER。
ファースト・アルバム『raahula』の発売記念でもあり、
この日の出演者たちからも熱い歓待をされていた。
ブラスト・ビートを核に色々な音楽の要素が混ざりつつ、
やっぱりベースレス・トリオということがポイントの一つになるだろう。
しいて言えばグラインド・コアに近いスタイルと言えそうだが、
ステージ向かって右にドラム、左にギターが陣取る中、
ヴォーカルが奔放に動き回ってシャウト&スクリーム。
決してダミ声にはならぬストロングなヴォイスは十二分にハードコアだし、
これまた一度見て忘れないパフォーマンスだったのである。


こういう所ではあまり座りたくないから立ちっぱなしで7バンド全部ちゃんと観て5時間弱は疲れたが、
喫煙OKとはいえ換気/空気清浄具合がいいからずっと中にいても煙モクモクの頭痛はしない。
やっぱりEARTHDOMは居やすいスペースなのだ。


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行川和彦

Author:行川和彦
                                             Hard as a Rockを座右の銘とする、
音楽文士&パンクの弁護人。

『パンク・ロック/ハードコア・ディスク・ガイド 1975-2003』(2004年~監修本)
『パンク・ロック/ハードコア史』(2007年)
『パンク・ロック/ハードコアの名盤100』(2010年)
を発表<いずれもリットーミュージック刊>。

ミュージック・マガジン、レコード・コレクターズ、CDジャーナル、プレイヤー、ギター・マガジン、ベース・マガジン、クロスビート、EL ZINEなどで執筆中。
                                

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