なめブログ

パンク/ハードコア/ロックをはじめとする音楽のほか映画などにも触れてゆくナメの実験室

MOONSORROW『Varjoina Kuljemme Kuolleiden Maassa』

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本国フィンランドでは今年2月にリリースされたペイガン/フォーク・メタル・バンドの6作目。
タイトルは英訳すると“As shadows we walk in the land of the dead”になるらしく、
邦題は『我、死者の国を影のごとく彷徨う』である。

フォーク・メタルは大ざっぱに言うと民謡をはじめとする民俗音楽を取り入れたヘヴィ・メタル。
ペイガン・メタルはペイガニズムの要素を匂わせるヘヴィ・メタルと言えるから
必然的にブラック・メタルとの接点も多く、
やはり北欧で目立つ。

もともとブラック・メタルからの影響が強かったバンドでヴォーカルにはその名残が感じられるが、
ファスト・チューンはほとんどなくミディアム~スロー・テンポでゆったりと進むパートが中心だ。
このアルバムは約61分7曲入りで、
11~17分の4曲とその間にインタールードのような1分台の曲を入れた構成。
まさにアルバム・タイトルをイメージする歩幅で進み、
母国語で歌われる歌詞も
荒廃して荒涼とした大地を歩む行軍の心象とその目に映る光景のようだ。

MOONSORROW_convert_20110707121841.jpg

キーボード、アコースティック・ギター、マンドリン、ブズーキ、スライド・ギター、
アコーディオン、マウス・ハープ、リコーダー、音楽用ノコギリ、オートハープもメンバーが演奏。
曲によってコーラス隊とマーチング・バンドがゲストで加わっている。
むろんリリカルなトレモロを聴かせるエレクトリック・ギターと揺るぎ無きベース/ドラムが中心。
トラッドの要素も感じられるからプログレッシヴ・ロックにも通じ、
激しく場面展開するわけではないにもかかわらずドラマチックかつ雄大に勢力を広げていく。

長さを感じさせない吸引力が圧倒的な鎮魂歌の如き佳作である。


★ムーンソロウ『我、死者の国を影のごとく彷徨う』(ハウリング・ブル HWCY-1295)CD
歌詞とその英訳も載った16ページのオリジナル・ブックレットに加え、
日本盤にはメンバー5人中3人の長文インタヴューの和訳と歌詞の和訳付。


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行川和彦

Author:行川和彦
                                             Hard as a Rockを座右の銘とする、
音楽文士&パンクの弁護人。

『パンク・ロック/ハードコア・ディスク・ガイド 1975-2003』(2004年~監修本)
『パンク・ロック/ハードコア史』(2007年)
『パンク・ロック/ハードコアの名盤100』(2010年)
を発表<いずれもリットーミュージック刊>。

ミュージック・マガジン、レコード・コレクターズ、CDジャーナル、プレイヤー、ギター・マガジン、ベース・マガジン、クロスビート、EL ZINEなどで執筆中。
                                

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