なめブログ

パンク/ハードコア/ロックをはじめとする音楽のほか映画などにも触れてゆくナメの実験室

HEADCAT『Walk The Walk...Talk The Talk』

HEADCAT.jpg


MOTORHEADのレミー・キルミスター(vo他)が、
STRAY CATSのスリム・ジム・ファントム(ds)や
ROCKATSのダニー・B・ハーヴェイ(g、kbd他)といった
ネオ・ロカビリー畑のミュージシャンとやっているバンド。

スリムとダニーによるSWING CATSの『A Special Tribute To Elvis』に
レミーが参加したことからバンドに発展したのがHEADCATだ。
これは、
HEADCAT名義で2006年に発表したファーストの『Fool's Paradise』(CDとLPはジャケ違い)と
ライヴDVD『Rockin' The Cat Club: Live From The Sunset Strip』(2007年)に続く新作である。

ただし細かい話をするとこの3人は1999年に18曲をレコーディングし、
Lemmy, Slim Jim & Danny B名義で本当のデビュー盤『Lemmy, Slim Jim & Danny B』を
2000年に出している。
HEADCATとしてのファーストの『Fool's Paradise』は、
その『Lemmy, Slim Jim & Danny B』から
前述『A Special Tribute To Elvis』で発表した曲などの3曲を外した実質的な再発盤という感じで、
このアルバムは約10年ぶりのセカンドと言えよう。
だが新録のリリースが久々とはいえ、
MOTORHEADなどの活動の合間を縫ってマイペースながらも時々ライヴはやっていたようで、
レミーの精力絶倫ぶりにあらためて感服する。


もともと古き良きロックンロールをカヴァーでトリビュートするバンドだが、
今回は深化&進化している。
MOTORHEADでやっても違和感のないイケイケ・チューンと、
MOTORHEADでやるのはやっぱりはばかれるようなピュアなブルース・ナンバーの、
オリジナル曲が2曲含まれているのだ。
その他の10曲はすべてカヴァーだが、
ファーストのレイドバックしたノリとは違って全体的にもぐいぐい押してくる。
何しろ以前のスタジオ録音盤だとレミーはほとんどシンガーに徹していて
楽器の演奏はせいぜいアコースティック・ギター+ハーモニカだけだったのに対し、
今回はベースを弾いているのだ。
ライヴDVDにも近い感触・・・いやいやもっともっとノリノリになっている。
もちろん鋼鉄成分はないが、
アノ極太ベースがロックンロールに永遠の命を授けている。

Johnny Kidd and the PIRATESの「Shakin’ All Over」、
チャック・ベリーの「Let It Rock」
エディ・コクランの「Something Else」
BEATLESの「You Can’t Do That」
ロバート・ジョンソンの「Crossroad」(悶絶のヘヴィ・ファスト・ロックンロール仕上がり)といった、
これまで以上にベっタベっタなカヴァーが多い。
初期を除けばMOTORHEAD名義ではカヴァーをあまりやらないだけに、
溜め込んだ熱いモノがティーンエイジャーと還暦越えの濃さでゆっくりと加速している。

売った人間が吸っていたタバコのヤニの染みもたっぷり付いて
中古盤屋さんの“エサ箱”(ダンボール箱)の中に入りっぱなしでレコード盤の跡も付いたような、
新品なのに中古みたいなアートワークもハマっている。
ぼくが買ったCDは御丁寧にキャラメル・パッケージの封も開けられていたが、
それも“仕様”なのかもしれない。

ゴキゲン極まりない一枚。
ロカビリーが苦手なMOTORHEADファンの方も是非。


★HEADCAT『Walk The Walk...Talk The Talk』(NIJI ENTERTAINMENT GROUP NEG007)CD


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コメント

>>初期を除けばMOTORHEAD名義ではカヴァーをほとんどやらないだけに、

Cat Scratch FeverとかRosalieとかね。

とほほさん、書き込みありがとうございます。
あとSEX PISTOLSの曲もやっていますね。
"ほとんど"だと言いすぎなので"あまり"に手直ししておきました。

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行川和彦

Author:行川和彦
                                             Hard as a Rockを座右の銘とする、
音楽文士&パンクの弁護人。

『パンク・ロック/ハードコア・ディスク・ガイド 1975-2003』(2004年~監修本)
『パンク・ロック/ハードコア史』(2007年)
『パンク・ロック/ハードコアの名盤100』(2010年)
を発表<いずれもリットーミュージック刊>。

ミュージック・マガジン、レコード・コレクターズ、CDジャーナル、プレイヤー、ギター・マガジン、ベース・マガジン、クロスビート、EL ZINEなどで執筆中。
                                

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