なめブログ

パンク/ハードコア/ロックをはじめとする音楽のほか映画などにも触れてゆくナメの実験室

RUSSIAN CIRCLES『Empros』

DYMC-147.jpg


2004年に米国シカゴで結成された“プログレッシヴ・インスト・ヘヴィ・ロック・トリオ”が
2年ぶりにリリースした4作目。
元BOTCHのブライアン・クック(b)が掛け持ちしていた
THESE ARMS ARE SNAKESが昨年解散してからの初のアルバムでもある。
だからというわけではなかろうが完全に一皮剥けており、
カッコいいからポスト・ロックとは呼びたくない。

フィル・E・カーナッツ(SECRET MACHINES)がチェロやアコーディオンで参加しているが、
彩りを添えている程度。
ストリングスやホーンや鍵盤楽器も挿入された前作『Geneva』とは打って変わったシンプルな作りだ。
耽美とは言わせぬkillerなギター、
ひときわ極太に轟くベース、
妙に圧縮させぬ豪胆なドラムスで、
ハード&ヘヴィな方向性に舵を取っているから聴き応え十分だ。
確実にパワー・アップしている。

取っ付きやすいにもかかわらず、
70年代のKING CRIMSONや
『Atom Heart Mother』あたりまでのPINK FLOYDのインスト主体の曲も思い出すが、
むろん旧来のプログレとはまったく違う。
後期GODFLESH~JESUISISあたりの90年代以降の感覚に貫かれている。
PORTISHEADの『Third』的な研ぎ澄まされた美しさと
曲によってはTORCHEのような加速するポップ感も内包。
音の質感は別として楽曲的にヘヴィ・メタルとの接点も多く、
ところによって“シューゲイザー・メタル”と呼びたくなるほどだが、
歌声も聞こえてくるラスト・ナンバーはまるで賛美歌。
アルバム全体の深みもダイナミズムも五割増しなのである

オマー・ロドリゲス・ロペスのアートワークでお馴染みのサニー・ケイ(元ANGEL HAIR)が、
レイアウトを手がけているのも興味深いつながりだ。


★ロシアン・サークルズ『エンプロス』(デイメア・レコーディングス DYNC-147)CD
デジパック仕様の約41分6曲入り。


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行川和彦

Author:行川和彦
                                             Hard as a Rockを座右の銘とする、
音楽文士&パンクの弁護人。

『パンク・ロック/ハードコア・ディスク・ガイド 1975-2003』(2004年~監修本)
『パンク・ロック/ハードコア史』(2007年)
『パンク・ロック/ハードコアの名盤100』(2010年)
を発表<いずれもリットーミュージック刊>。

ミュージック・マガジン、レコード・コレクターズ、CDジャーナル、プレイヤー、ギター・マガジン、ベース・マガジン、クロスビート、EL ZINEなどで執筆中。
                                

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