なめブログ

パンク/ハードコア/ロックをはじめとする音楽のほか映画などにも触れてゆくナメの実験室

TERRIBLE FEELINGS『Tied Up』『Impending Doom』『Blank Heads EP』

女性ヴォーカルを擁したスウェーデンのパンク・ロック・バンドのTERRIBLE FEELINGSが
ドイツの別々のレーベルから短いインターバルで今年出した3枚の7”レコード。
これまたリリースから月日が経ったものも含むが、
少なくても日本ではこれらのすべての曲が盤で聴ける状態になっているから紹介する。

TerribleFeelings_TiedUp_EP.jpg
★『Tied Up』(TIMMEHEIEHUMME THH004)7”
2曲入りのシングル。
素朴な佇まいのジャケットがすべてを表しているように
風が凍りそうな空気感の中を疾走する。
いわゆる“ラモーン・パンク”ではないが、
トミー・ラモーンっぽいドラムだから初期のRAMONESも思い出すエイト・ビートのパンク・ロック。
こういうゆるいビートでスピード感を出すことはなかなかできない。
楽曲もいたってシンプル。
こういう曲をフレッシュに聴かせるのはタダモノじゃない。
いい意味でアダっぽいところを覗かせつつクールに歌いぬくヴォーカルも凛々しい。

ImpendingDoom_EP-1.jpg
★『Impending Doom』(SABOTAGE/LACK OF SLEEP SABO44/LOS001)7”
発売順としては2枚目のリリースになるが、
こちらも2曲入りだしクレジットの仕方から察するにバンドとしてもシングル盤の扱いのようだ。
やはりアップ・テンポで走る。
他のレコード同様に歌詞はすべて英語ということもあり
いい意味でのメジャー感も漂っている。
ぼくが買ったのは“セカンド・プレス”とクレジットされた版で、
カナダのDERANGED Recordsからも同じ体裁でリリースされたから、
事前の予想を上回って再プレスするほどリアクションも大きいようだ。
でも英語圏のパンク・バンドによくある“こなれた感じ”や“すれた感覚”はない。
切ないだけで終わらず、
ワイルドな味わいがこぼれ落ちるのもTERRIBLE FEELINGSのシンガーのチャーム・ポイントだ。

3_convert_20111124131033.png
★『Blank Heads EP』(ERSTE THEKE TONTRAGER ETT 002)7”EP
今年4月のレコーディングで一番最近のリリース。
デモで作った4曲を再録音したレコードとのことだが、
音作りも含めたトータルな仕上がりがいい意味で本格化しており、
同じスウェーデンのMASSHYSTERIとBOMBETTESの間を走るかのようだ。
これまた“イントロ~ヴァース~サビ~ブリッジ~エンディング”みたいに
典型的な歌もののポピュラー・ミュージックの曲構成だが、
4曲入りということで曲の振り幅が広い。
SHANGRI-LASのような暗めのガール・ポップやEARTH & FIREみたいなプログレの歌ものを、
デリケイトにパンク・ロック化したみたいに深い。
ちなみにぼくが買ったレコードは透明ビニール盤で、
ジャケットに貼られたステッカーはオレンジ色だった。
封入された歌詞カードには“テリブル フィーリングス”という日本語も書かれている。

ほぼすべての曲は“私とあなた”の関係を綴った歌詞。
“私たち”“ボクたち”みたいに一人称複数形ではないからグッ!と言葉が自分の中に入ってくる。
関係は一人一人と真正面から向き合うしかない。
だから真剣勝負になれる。

それぞれジャケットの紙質なども違っていてレコードならではの味わい深い作りだが、
以上の全8曲をまとめたCDも日本盤で発売されているみたいだから、
レコードが聴けない環境の方もトライしていることをオススメする。


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コメント

全て部屋に飾ってあります(^_^)

もうブレイクしてますね♪♪


国内盤が出るぐらいなので来日するかもしれませんね!!

ギャー!EARTH&FIREーっ!日本盤の1stシングルも安かったんで買ってしまいました。A面は当時日本でもヒットしたらしいですね。超名曲!B面も素晴らしい。1stアルバムも素晴らしい。行川さんのブログでこのバンド名が出て嬉しいです。あと、このバンド気になってたんです。やっと確信を得ました。ありがとうございます。

書き込みありがとうございます。
>ITOさん
ジャケットの雰囲気がそれぞれ違うのも味わい深いですね。もちろんCDでまとめて聴くのもいいかと思います。
>かくさん
EARTH&FIREはYBO2のカヴァーで初めて知って、わりと最近だと同じ曲をBORISもカヴァーしましたね。その曲に似た曲をやっているので引き合いに出しました。そういえばファースト7"のジャケに写るメンバーのいでたちも、あの時代のフォーク・プログレのバンドみたいですね。

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行川和彦

Author:行川和彦
                                             Hard as a Rockを座右の銘とする、
音楽文士&パンクの弁護人。

『パンク・ロック/ハードコア・ディスク・ガイド 1975-2003』(2004年~監修本)
『パンク・ロック/ハードコア史』(2007年)
『パンク・ロック/ハードコアの名盤100』(2010年)
を発表<いずれもリットーミュージック刊>。

ミュージック・マガジン、レコード・コレクターズ、CDジャーナル、プレイヤー、ギター・マガジン、ベース・マガジン、クロスビート、EL ZINEなどで執筆中。
                                

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