なめブログ

パンク/ハードコア/ロックをはじめとする音楽のほか映画などにも触れてゆくナメの実験室

ガンジー石原『人間はカトリセンコウ』

ガンジー石原 縮小


石原基久という名でも編集者/ライターとして80年代から活躍しているガンジー石原が、
シンガーソングライターとしてリリースしたファースト・アルバムである。


ガンジー石原/石原基久といえば、
関西のアンダーグラウンド・シーンに関心を寄せてきている方々の間では、
今や伝説的なzineの『G-SCOPE』を発行していた人としても知られているだろう。
いわゆるノイズ/オルタナティヴからパンク/ハードコアまで、
当時頻出していたバンドでわかりやすく言うと、
BOREDOMSからSxOxBまでの90年代前半の関西のバンドを中心にディープな記事が掲載されていた。

そんな石原は、
本作でサックス、いやクールな尺八を吹く山本精一(当時ライヴ・ハウスのベアーズの店長)から、
「ライヴやらへん?」と促されて90年頃からギター弾き語りでステージに立つ。
それから20年弱を経て、
このたび遂に50歳でアルバム・デビューと相成った。


須原敬三(Gyuune Cassetteレーベル他)や、
ゑでぃ(ゑでぃまぁこん)などのつわもので構成した、
“糸車”という言い得て妙なネーミングのバック・バンドとともにレコーディング。
共同プロデュースをしている須原や演奏陣の好サポートも功を奏し、
石原のつるつるの歌が白日のもとにさらされた。

精神性も含めて70年代の日本のフォーク/ロックが根っこに見え隠れもしているが、
メリハリの効いたバンド・スタイルのロック・アレンジのポップな曲が中心。
ほのぼのとしたディープな哀愁が湯気みたいに立ちのぼる。
特にアシッド・フォークとも言える曲が強力で、
CDタイトルを含むフレーズを延々と執拗に繰り返す10分を越える曲は空恐ろしいぐらいだ。

年齢不肖なほどウブで繊細なヴォーカルは、
一言一言はっきりと発声する歯切れのいい歌いまわしで、
実直ながらあくまでも我流。
むろん歌詞も興味深い。
前述した山本精一、あるいは渚にての歌に通じる諦念も感じる。
けど、ある意味、言葉の意味性に頼らず、
日本語がわからない人にも十分に鼻を刺激する匂いが充満している。
身から出たサビならぬ、臭みが失せた音楽は味気ない。


●ガンジー石原『人間はカトリセンコウ』(CROSSMEDIA CMCF001)CD
長文のセルフ・ライナー付の約30分8曲入り。

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行川和彦

Author:行川和彦
                                             Hard as a Rockを座右の銘とする、
音楽文士&パンクの弁護人。

『パンク・ロック/ハードコア・ディスク・ガイド 1975-2003』(2004年~監修本)
『パンク・ロック/ハードコア史』(2007年)
『パンク・ロック/ハードコアの名盤100』(2010年)
を発表<いずれもリットーミュージック刊>。

ミュージック・マガジン、レコード・コレクターズ、CDジャーナル、プレイヤー、ギター・マガジン、ベース・マガジン、クロスビート、EL ZINEなどで執筆中。
                                

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