なめブログ

パンク/ハードコア/ロックをはじめとする音楽のほか映画などにも触れてゆくナメの実験室

Lou Reed『Live Performances 1972 & 1974』

Lou Reed『Live Performances 1972  1974』JPEG

Lou Reed & METALLICA名義の『LULU』でまたまたシーンを掻き回している、
ルー・リードの70年代のライヴ3回分で構成した12トラック入りDVD。
74年のパリでのライヴが7トラック、
同年のブリュッセルでのライヴが4曲、
72年のパリでのライヴが1曲収まっている。
日本製のDVDプレイヤーで視聴可能だ。

権利関係はクリアーしているのだろうが、
イギー・ポップ関連に多い“灰色リリース”と思われる。
パッケージのルーの写真もDVDのものとは時代が違うし、
画質や構成は昔のブートレッグ・ビデオ並みだから“美品”を求める方にはオススメできない。
音が途切れる瞬間があるなどダビングされたビデオ・テープ、
もしくはブートDVD-Rのようでもある。
今やこの程度の画質の動画ならちょっと検索すればインターネット上で見られる。
ただすべてテレビ放映された映像とのことで
3つのライヴいずれも数台のカメラで撮影されたプロフェッショナルな映像アングルだし、
それがDVDでまとめて見られるのはありがたい。

音質はすべてまずまず。
74年のパリでのライヴは画質もまずまずで、
同年のブリュッセルでのライヴはメンバーの顔が判別しにくいほどの画質だが、
バック・バンドのメンバーは、
当時の最新アルバムのソロ4作目『Sally Can't Dance』の中核演奏者の4人と思われる。
ダニー・ワイス(g)
プラカシュ・ジョン(b)
ペンティ“ホウィットニー”グラム(ds)
マイケル・フォンファラ(ds)
ではないだろうか。

キーボードのウェイトが大きいR&Bなムードのステージで、
思いっきり気張りながらもルー自身まったりしている。
83年12月録音のライヴ盤『Rock 'n' Roll Animal』『Lou Reed Live』と同様に、
ルー・リードのミュージシャン歴の中でギターを弾いてないレアな時期のライヴという点も重要だ。
シンガーに徹したルー。
ハンド・マイクを握り締めて歌いつつ時にストレンジな“ダンス”も試みる姿は、
ギタリストとしての個性も強烈な80年代以降のルーでは絶対に見られない。

まったりしているがギラギラしているのはグラム・ロックなルーのヴィジュアル効果も大きい。
というかゲイなヴィジュアルで、
“グラサン”と呼びたいヤクザなサングラスと金髪短髪、
BAUHAUS時代のピーター・マーフィーの先を行っていたスケスケの妖しい黒シャツ・ファッションなど、
ファンとしては突っ込みどころ満載の面白さである。
“永久セット・リスト”の曲以外に、
『Berlin』の曲の中でも当時よくやっていたと想像できる「Lady Day」、
『Sally Can't Dance』のタイトル曲と「Ride Sally Ride」、
『Transformer』の「Vicious」「Goodnight Ladies」をやっているのもポイントだ。

DVDの最後には、
VELVET UNDERGROUND時代から永遠の“好敵手”であるジョン・ケイルとニコと72年にやった、
「Heroin」の2分半の短縮ヴァージョンがモノクロ映像で収められている。
悠々とヴィオラを弾くジョン、
10秒ほどしか映らないがハーモニウムを演奏していると思しきニコ、
ルーのパブリック・イメージに一番近いモサモサの髪でアコースティック・ギター弾き語るルー。
エゴがグレイトな形で結晶化された映像である。


★Lou Reed『Live Performances 1972 & 1974』(XXL MEDIA 5091)DVD
約52分12トラック入り。


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コメント

後半の72年が映像で観れる!ブートCDでは愛聴盤です。このブートでさえも数種類ありますよね。個人的にRAMONESやMOTORHEADのDVDでもグレーなものが普通に店頭に並んでますね。全体としてはイマイチなんですが、唸るシーンがあったりしてこっちもグレーですね(笑)

かくさん、書き込みありがとうございます。
ぼくはそんなにブートは買わないほうですが、ルー関係はアレンジが時期やライヴによって違うので比較的買っているほうです。
MOTORHEADもグレー色のDVD、わりと買っています。最近多いですが、気になるセットリストだと欲しくます。

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行川和彦

Author:行川和彦
                                             Hard as a Rockを座右の銘とする、
音楽文士&パンクの弁護人。

『パンク・ロック/ハードコア・ディスク・ガイド 1975-2003』(2004年~監修本)
『パンク・ロック/ハードコア史』(2007年)
『パンク・ロック/ハードコアの名盤100』(2010年)
を発表<いずれもリットーミュージック刊>。

ミュージック・マガジン、レコード・コレクターズ、CDジャーナル、プレイヤー、ギター・マガジン、ベース・マガジン、クロスビート、EL ZINEなどで執筆中。
                                

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