なめブログ

パンク/ハードコア/ロックをはじめとする音楽のほか映画などにも触れてゆくナメの実験室

ALICE COOPER(Alice Cooper)の紙ジャケ・リイシュー(3/4)

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★『Welcome To My Nightmare(邦題:悪夢へようこそ)』
75年3月リリースのファースト・ソロ・アルバムで、
バンドのALICE COOPER時代から数えるとアリス・クーパーにとって通算8作目。
ALICE COOPERの最終作には不参加だったボブ・エズリンが
プロデューサーに復帰して再びその腕をふるうことになる。
まずバンドに近い形で一緒にやっていくメンバーとして、
73年のルー・リードのバンドのメンバーを中心に持ってきた。
要はルーの『Berlin』とライヴ盤『Rock N Roll Animal』『Lou Reed Live』で演奏していた面々である。
というわけで以前からバンドのALICE COPERのアルバムにも参加し、
以降付き合いが続くディック・ワグナーとスティーヴ・ハンターのギターの両輪が本格参戦。
特にワグナーはソングライティングも大きく関与し、
エズリンも曲作りに一層深く関わり出す。

という具合にソロ名義とはいえかなり共同作業である。
さすがソロ作だけにアリス・クーパーの歌は目立っているが、
演奏のウエイトも高く、
本作以前から一緒に演奏していた“楽器隊”だけにバンドとしての結束も固く、
アリス・クーパーを盛り立てる。
そういういい環境も手伝ったのか曲も歌詞も
ALICE COOPERの『Billion Dollar Babies』と『Muscle Of Love』をブレンドしたかのようで、
バランスがよくヴァラエティに富む傑作に仕上がった。
ハード・ロックンロールあり、ヘヴィ・ロックあり、
ドラマチックな大ヒット曲「Only Women Bleed(邦題:血を流す女)」や
シアトリカルな曲もたっぷりやっており、
聴き応え十分。
ソロ・アルバムでは唯一トップ10入りする大ヒットになったのもうなずけるのであった。

E式シングル・ジャケットで
カスタム内袋封入。
ATLANTICグリーン/オレンジ・レーベル仕様の12曲入り。


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★『Alice Cooper Goes To Hell(邦題:アリス・クーパー地獄へ行く)』
76年6月リリースのセカンド・ソロ・アルバムで、
バンド時代から数えると9作目。
ほとんどの曲がアリス・クーパーとディック・ワグナーとボブ・エズリンの共同ソングライティングだ。
多彩な曲のキャラを活かすためか
たくさんのミュージシャンが参加しているからバンド的な一体感は薄れ、
ソロ作品らしいソロ作品だ。
さらにヴァラエティ豊かになり、
ハードなロックもやりつつ、
当時メイン・ストリームに入ってきたディスコの影響も見えるし、
R&B+寸劇みたいな曲も面白い。

ソロになってからアルバム全体の長さが5分以上長くなってくるが、
バンド時代の初期のような長い曲はなくてコンパクトな印象で、
ヴォーカル・アルバムとも言えるほどだ。
歌詞に“I~”という言い回しが非常に多いことも特徴。
全部の歌詞が自分自身のこととは限らないし一人称で物語を演じているということでもあるし、
カスタム内袋に書かれているように
アリス・クーパーが地獄に行く“A Bedtime Story”なのだろう。
ただ“俺は~”“俺は~”が続くということで、
これまで意外と少なかったストレートな自己主張をしたかったのかとも深読みしたくなる。
そのうちの一曲のメロウなバラード「I Never Cry」が大ヒットした。

E式シングル・ジャケットで
カスタム内袋封入。
ATLANTICグリーン/オレンジ・レーベル仕様の11曲入り。


★『悪夢へようこそ』(ワーナーミュージック・ジャパン WPCR-14306)SHM-CD
★『アリス・クーパー地獄へ行く』(同 WPCR-14307)SHM-CD
いずれも2011年に日本でリマスタリングされたSHM-CDで、
オリジナル盤のLPのパッケージと
発売当時のムードが味わえる日本盤LPの帯のデザインを再現。
歌詞/和訳付で非常に読みやすいブックレット封入。


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コメント

これも2枚共聴かないと死ねないですね。これのどちらかで行川さんのライナー読めるんですね。しかし深い(泣)。行川さんは新しい本の予定はありますか?パンク/ハードコア名盤100は今でも読み返します。ワクワクするんですよね☆

かくさん、書き込みありがとうございます。
いや、ぼくがこのシリーズでライナーを書いたのは9日にupした『Lace And Whiskey(邦題:レースとウィスキー)』だけです。
『~名盤100』の愛読にも感謝します。3冊出した中で一番自分自身と格闘して苦労したので。出版業界の現況を考えると厳しいと思いますが、アイデアはいくつもあるので実現させたいです。

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行川和彦

Author:行川和彦
                                             Hard as a Rockを座右の銘とする、
音楽文士&パンクの弁護人。

『パンク・ロック/ハードコア・ディスク・ガイド 1975-2003』(2004年~監修本)
『パンク・ロック/ハードコア史』(2007年)
『パンク・ロック/ハードコアの名盤100』(2010年)
を発表<いずれもリットーミュージック刊>。

ミュージック・マガジン、レコード・コレクターズ、CDジャーナル、プレイヤー、ギター・マガジン、ベース・マガジン、クロスビート、EL ZINEなどで執筆中。
                                

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