なめブログ

パンク/ハードコア/ロックをはじめとする音楽のほか映画などにも触れてゆくナメの実験室

TERRORIZER『Hordes Of Zombies』

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89年終盤のNAPALM DEATH加入前に故ジェシー・ピンタード(g)が在籍していたことでも知られる、
グラインド・コア第一世代を代表するLA出身のバンド。
再編して前作がリリースされた5日後にジェシーが他界したことで活動を停止していたが、
再々編を試みて5年半ぶりに出したサード・アルバムが本作である。


メンバーは、
唯一のオリジナル・メンバーのピート・サンドヴァル(ds)、
ファースト録音の時点のメンバーで本作から復帰したデイヴィッド・ヴィンセント(b)、
前作からシンガーになったウルフ[アンソニー・レズホーク](vo)、
ウルフと共にRESISTANT CULTUREで活動してきている紅一点ケイト[カトリーナ]・カルチャー(g)だ。

RESISTANT CULTUREは“トライバル・グラインド・クラスト・パンク”というべき音楽性で、
ジェシーもNAPALM DEATHの後にギターを弾いてアルバム『Welcome To Reality』を残したバンド。
むろんデイヴィッド・ヴィンセントは、
一時期離れていたとはいえMORBID ANGELの現ヴォーカル/ベースでお馴染みの人だ。
ピートもMORBID ANGELの中核だったドラマーだが、
昨年のアルバムや来日公演には不参加で現在どういうポジションなのか不明ではある。
だがそれはどうでもいい。
役者は揃った。
そして問答無用のアルバムが世に放たれた。


グラインド・コア・マスターピースである89年のデビュー・アルバム『World Down Fall』と
同じなわけはない。
だがこれはこれでカッコイイ。
そもそも『World Down Fall』と違っていて何が悪いってんだ。
だが確かにこれはTERRORIZER以外の何物でもない。
前作『Darker Days Ahead』の流れをくみつつ残虐度五割増。
ウルフによるプロデュースと
ケイト[カトリーナ]が手がけた録音と編集もGJ!である。
レコーディング作業を再編後のメンバーが行なったことも功を奏し、
TERRORIZERがアップデートしている。

曲作りにどの程度関与しているのかはクレジットされてないが、
古参メンバーのピートとデイヴィッドは演奏で大貢献。
特にピートはドラム魔人でありドラム鬼神であることをまざまざと見せつける。
腰のリハビリのためMORBID ANGELをお休み中という話を聞いていたが、
全快&全開としか言いようがないモーレツな“ドラム馬鹿一代”の叩きっぷりは笑っちゃうほどだ。
意外とスロー・パートも多いMORBID ANGELとは違ってTERRORIZERはほぼ全編速いから、
たまらんのである。

キック・ドラムとユニゾンで切り刻む高速ギター・リフや妖しいベース・ラインが上モノで走り、
ブラスト・ビートが縦横無尽に旋回するデス・メタリックなハードコア・パンクとも言える。
80年代末から90年代初頭(『Mentally Murdered』~『Mass Appeal Madness』)のNAPALM DEATHに、
BOLT THROWERとSLAYERを“グラインド・コア・ミックス”したみたいでもある。
ひれ伏すしかない。

歌詞はウルフが書いているからRESISTANT CULTUREに近いポリティカルな内容だが、
“アナーコ・メタル・クラスト”なニュアンス。
それもまたデス・ヴォイスを震わせるヴォーカルと共にTERRORIZERの伝統なのであった。


オススメ。


★テロライザー『ホーズ・オブ・ゾンビーズ』(トゥルーパー・エンタテインメント QATE-10019)CD
日本盤は歌詞の和訳が付き、
本編の曲のデモ3曲と本編とダブらない1曲の計4曲がボーナス・トラックの約49分計18曲入り。
2月22日(水)発売。


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コメント

まさか三作目が出るとは思ってなかっただけに期待大ですね!
なんというかピートの最新のプレイが聴けるというだけでワクワクしてしまいます(笑)

遂に三作目が世に出るんですね!!

ロゴも当時のままで震えて待てって感じです。


楽しみです(^O^)

書き込みありがとうございます。
>eristさん
ピートはこういうドラムを叩きたくてMORBID ANGELとちょっと距離を置いているのかも・・・とも邪推するほどです。
>ITOさん
NAPALM DEATHやMETALLICAもそうですが、ロゴが変わる変わらないという点にバンドの意識も表れますからね。

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行川和彦

Author:行川和彦
                                             Hard as a Rockを座右の銘とする、
音楽文士&パンクの弁護人。

『パンク・ロック/ハードコア・ディスク・ガイド 1975-2003』(2004年~監修本)
『パンク・ロック/ハードコア史』(2007年)
『パンク・ロック/ハードコアの名盤100』(2010年)
を発表<いずれもリットーミュージック刊>。

ミュージック・マガジン、レコード・コレクターズ、CDジャーナル、プレイヤー、ギター・マガジン、ベース・マガジン、クロスビート、EL ZINEなどで執筆中。
                                

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