なめブログ

パンク/ハードコア/ロックをはじめとする音楽のほか映画などにも触れてゆくナメの実験室

木村文彦『キリーク』

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1960年生まれで高校時代からドラムを始め、
関西中心に活動している即興打楽器奏者のデビュー・ソロ・アルバム。

いわゆるドラムスやパーカッション以外に、
大太鼓、鉄筋、オモチャの太鼓、スプリング、ポリバケツ、フライパン、ゴミ箱、スティールパン、電気ストーブ、
スリットドラム、スプリングドラム、タブラッカ、サンバホイッスル、ホーロー鍋、声、身体などを使用。
両手はもちろんのこと、
両足やその他も駆使して音を出す。
たとえ楽器以外のものも使っていようがトリッキーに聞こえず、
目が覚めるほど音が研ぎ澄まされているところが素晴らしい。
十手観音を意味する梵語の『キリーク』というアルバム・タイトルがピッタリの“快演”である。


独演の7曲は豪快にして繊細な木村のインプロヴィゼイションで、
ジャンルにも誰にも何にも拘束されない解放された音で凄まじい。
ジャズと民俗音楽とロックのプリミティヴなエナジーを凝縮したかのようだ。

パワフル&ワイルドなのは当たり前だが、
大胆なだけではなく恐ろしくデリケイト。
何より表情豊かでびっくりする。
“のっぺらぼうな音”が我が物顔の世の中だが、
サンプリングとかの類ではなく自分の肉体で音を出すから熱が響きに伝導し、
誤解を恐れずに言えば人間らしさの証しの“ノイズ”も“隠蔽”しないからリアルなのだ。

独演に、
木村がレコーディングにゲスト参加したこともあるTime Strings Travellers(時弦旅団)の
宮本隆(エレクトリック・ベース)と山口ミチオ(シンセサイザー)が音を重ねた曲も
一曲ずつ入っている。
ちなみに宮本は本作のプロデューサーでポイントを押さえたライナーを寄せている。

さらにインプロヴィゼイションでの共演の3曲も聴きどころだ。
高柳昌行に師事していた磯端伸一(g)との2曲は、
間合いと距離を取りながらの緊張感に息を呑む。
ギターと“打楽器の演奏とは思えない音に
“free(≒自由)”と“discipline(鍛錬、自制)が普遍的に背中合わせだと再認識させられる。
そしてche-shizuの向井千恵(胡弓、voice)とのイ1曲からは、
加速する祈りが聞こえてくる。

ダイナミックかつ奥行きのある音の仕上がりも見事な佳作だ。


★木村文彦『キリーク』(時弦プロ/地底 時弦007)CD


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1960年生まれで高校時代からドラムを始め、関西中心に活動している即興打楽器奏者のデビュー・ソロ・アルバム。いわゆるドラムスやパーカッション以外に、大太鼓、鉄筋、オモチャの太鼓、スプリング、ポリバケツ、フライパン、ゴミ箱、スティールパン、電気ストーブ、スリ...

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プロフィール

行川和彦

Author:行川和彦
                                             Hard as a Rockを座右の銘とする、
音楽文士&パンクの弁護人。

『パンク・ロック/ハードコア・ディスク・ガイド 1975-2003』(2004年~監修本)
『パンク・ロック/ハードコア史』(2007年)
『パンク・ロック/ハードコアの名盤100』(2010年)
を発表<いずれもリットーミュージック刊>。

ミュージック・マガジン、レコード・コレクターズ、CDジャーナル、プレイヤー、ギター・マガジン、ベース・マガジン、クロスビート、EL ZINEなどで執筆中。
                                

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