なめブログ

パンク/ハードコア/ロックをはじめとする音楽のほか映画などにも触れてゆくナメの実験室

VIVIAN GIRLS『Everything Goes Wrong』

VIVIAN GIRLS LP


ニューヨーク拠点の女性トリオのセカンド・アルバム。

あろうことか昨日まで日本ツアーをしていたことを今知った。
気を取り直して書く。


彼女たちの存在が気になったのはバンド名からだった。
米国のアウトサイダー・アートを代表するヘンリー・ダーガーの作品の、
『非現実の王国で』に登場する“反逆する幼女たち”と同名だからである。
調べてみたらやっぱりそこから引用したという。
物語もさることながら切り貼りのコラージュも含めて手作りしたプリミティヴなダーガーの“画”は、
ぼくも一昨年ナマで見て衝撃を受けた。

VIVIAN GIRLSのレコードを聴いてみたら、
ダーガーのヴィヴィアン・ガールズの匂いにも似た瑞々しい攻撃性をはらむサウンドだった。


いわゆるパンク・シーンがメインの活動フィールドではないだろうが、
『Everything Goes Wrong』は以前の曲より何倍もパンク・ロック寄りになっていて驚いた。
大歓迎である。
WIPERSをカヴァーしていたのもうなずけるロックンロール/パンク・センスをキープしつつ、
俄然スピード・アップ。
ほとんどハードコア・パンクの速さの曲も多く、
曲によってはBAD RELIGION、
さらにはデンマークのASSASSINATORSを思わせたりも。
同時にサーフやロカビリーも隠し持っているのがとてもうれしい。

ガレージ・パンクとシューゲイザーThe SMITHS風のメロディでまぶしたようなギター。
女性ならではのおもしろいリズムでワン・コード・ブルースのようにも疾走するドラム。
何気にヘヴィなベース。
明るくなり切れない陰りのあるヴォーカルとコーラス。
“JESUS AND MARY CHAIN meets SHANGRI-LAS”か、
“LUSH meets RAMONES”か。
いやもっともっともっともっと2009年のスピードで加速している。
聴けば聴くほどステキな発見があるアルバムなのだ。


●VIVIAN GIRLS『Everything Goes Wrong』(IN THE RED ITR179)LP
CDも発売されているようだが、
LPには大判の8ページのブックレットが付いている。


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行川和彦

Author:行川和彦
                                             Hard as a Rockを座右の銘とする、
音楽文士&パンクの弁護人。

『パンク・ロック/ハードコア・ディスク・ガイド 1975-2003』(2004年~監修本)
『パンク・ロック/ハードコア史』(2007年)
『パンク・ロック/ハードコアの名盤100』(2010年)
を発表<いずれもリットーミュージック刊>。

ミュージック・マガジン、レコード・コレクターズ、CDジャーナル、プレイヤー、ギター・マガジン、ベース・マガジン、クロスビート、EL ZINEなどで執筆中。
                                

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