なめブログ

パンク/ハードコア/ロックをはじめとする音楽のほか映画などにも触れてゆくナメの実験室

DEFTONES『Koi No Yokan』

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マドンナのレーベルから95年にアルバム・デビューして以来
唯一無二の響きでメジャー・シーンを中心にコンスタントな活動を続ける、
北カリフォルニア出身の“ヘヴィ・ロック進化形バンド”による2年半ぶりの7作目。

FOO FIGHTERSやTRIVIUMSTONESOURも手掛けてきたニック・ラスキュリネッツが
前作『Diamond Eyes』に引き続きプロデュース。
SLAYERも手掛けたマット・ハイドが録音、
MUSEとの仕事でも知られるリッチ・コスティがミックスしている。
音の粒がどこまでも広がっていく端正なサウンドに磨きをかけて胸のすくタイトな仕上がりだ。

90年代半ば以降メイン・ストリームを活動フィールドに
独自のポジションでモダンかつダイナミックな“歌ものヘヴィ・ロック”を展開してきたが、
少しずつ進化しながら深化していることをささやかに見せつける。
ゆったりしたテンポで世界を包容して美麗な旋律をまぶしながら、
ポスト・ロック的な質感のようで実は汗をかいているサウンドなのである。

先を進んでいたバンドだと再認識するとともに、
同時代を生きてきたミュージシャンたちと共振していることにも気づかされる。
“MUSE meets TORCHE”とも言いたくなるポップな実験性のヘヴィネス、
KORNのグルーヴ、
ISISのミニマルなソングライティング、
JESUのCOCTEAU TWIWNS系耽美サウンドのヘヴィ解釈、
VISION OF DISORDERの激しい歌メロ、
そのすべてが聞こえてくるのだ。
2009年からベースを弾いているセルジオ・ヴェガが90年代前半にやっていたQUICKSANDのような、
ポスト・ハードコア感覚も洗練された形で息づく。

ときおりU2のボノすら思わせる熱唱のチノ・モレロのヴォーカルも、
他にいそうでいない喉で屹立しながらコントロールを利かせて感情を解き放つ。
アルバム・タイトルが真剣なのか冗談なのかまた謎で、
「Romantic Dreams」なんて曲もやっている。
たしかにロマンチックなラヴソングの嵐!ってわけではないが、
たしかに全編DEFTONES流の刺激的なラヴソングにも聞こえるのだ。

大音量で浴びているといつのまにかサウンドの波に乗せられていく。
確かな健在ぶりを示す一枚。


★デフトーンズ『恋の予感』(ワーナーミュージック・ジャパン WPCR-14682)CD
日本盤は歌詞の和訳付。


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コメント

そういえばマドンナのレーベルでした

デビュー当時から追っかけてますがここまでプログレッシブでシューゲイズなバンドになるとは夢にも思わなかったですしかも今回のタイトル日本側が勝手につけた邦題なんじゃないかと目を疑いましたがそのまんまでビックリ
日本ではお世辞にも大人気とはいえないのでそのことについてのインタビューがあれば是非読んでみたいものです

ZITADAさん、書き込みありがとうございます。
MARVERICK Reocrods自体が動いてないみたいだからか、最近ではマドンナのレーベルからデビュー!という宣伝文句はあまり使われなくなりましたね。
もともとそういう音色ではありましたし、洗練とともにシューゲイザーの色が強くなったのでしょうが、彼らに自然とも思いますし一線は守っていますね。
タイトルの真意も知りたいですね。存在がメジャー過ぎずマニア受けする要素もない狭間のポジションだから、音楽以外のことで人気が左右しがちな日本では今一つなのかもしれません。初来日のときにインタヴューしたことも思い出しました。

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まとめ【DEFTONES『Koi No Yok】

マドンナのレーベルから95年にアルバム・デビューして以来唯一無二の響きでメジャー・シーンを中心にコン

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行川和彦

Author:行川和彦
                                             Hard as a Rockを座右の銘とする、
音楽文士&パンクの弁護人。

『パンク・ロック/ハードコア・ディスク・ガイド 1975-2003』(2004年~監修本)
『パンク・ロック/ハードコア史』(2007年)
『パンク・ロック/ハードコアの名盤100』(2010年)
を発表<いずれもリットーミュージック刊>。

ミュージック・マガジン、レコード・コレクターズ、CDジャーナル、プレイヤー、ギター・マガジン、ベース・マガジン、クロスビート、EL ZINEなどで執筆中。
                                

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