なめブログ

パンク/ハードコア/ロックをはじめとする音楽のほか映画などにも触れてゆくナメの実験室

ARCH ENEMY『Astro Khaos 2012 Official Live Bootleg』

arch_h1.jpg


女性ヴォーカルを擁するスウェーデン出身の“メロディック・エクストリーム・メタル・バンド”
ARCH ENEMYが、
2012年4月に東京・原宿のアストロ・ホールで行なったライヴを収めた約72分のCDとDVDの2枚組。

前々からスケジュールを組んであった日本ツアーの後に予定していた韓国公演が突如キャンセルになり、
急遽決定した東京追加公演2daysの模様である。
チケット発売日の翌日にライヴというカオティックな進行だったにもかかわらず満員だったらしい。
アストロ・ホールは“ホール”といっても基本的に立ち見のライヴ・ハウスで、
少なくても東京で今のARCH ENEMYがキャパシティ400人の場所でやることはありえないだけに、
コアなファンのお客さんも気合が入っていたことが伝わってくる。


全13曲の収録曲はCDもDVDも同じだが、収録日が若干違う。
CDは同じ曲でもアストロ・ホールで行なった2日間のベスト・テイクの方を選び、
3曲が4月19日、10曲が4月20日のテイク。
DVDはすべて4月20日のテイクでワン・ステージ丸ごと収めている。
このライヴはセットリストもポイントだ。
トゥルーパー・エンタテインメントの名物ディレクターのアイデアだが、
事前にレーベルのホームページで“ライヴでやってほしい曲”のアンケートを取り、
トップ10の曲をカウントダウン形式でプレイしていったという。

内容の方はタイトルどおりに“ブートレッグ”なサウンドだ。
観客の合唱なども適度に聞こえてくるとはいえマイクを立てた生録りではなくPA卓でのライン録りらしいが、
サウンドを圧縮(いわゆるコンプかけ)して音圧を上げたCDとは趣が違うrawなままの塊。
リーダーのマイケル・アモット(g)は今でもrawなパンク/ハードコアものも愛聴している人だから、
こういう作りも何ら問題としないと思われる。
といってもむろん80年代初頭あたりまでのブートレッグみたいに遠くから聞こえてくるような音ではなく、
各パートの音がしっかり聞こえてくるバランスに仕上げられており、
よくCDアルバムのボーナス・トラックで追加されるライヴ・テイクによりもハイ・クオリティと言える。

DVDの方はメディアの特性の違いかマスタリングの違いかCD以上にrawな音に感じるが、
数台のカメラでの撮影+しっかりした編集で“見える”からこその面白さがある。
腹出し衣装だからアンジェラ・ゴソウ(vo)の引き締まった腹筋も堪能できる。
米国のARSISのメンバーでもある新ギタリストのニック・コードルは
この日本ツアーがARCH ENEMYでの初ステージになったが、
曲の聞かせどころで必ず入るギター・ソロで芯の強い音を弾き出す。
終演後にメンバーがギターのピックなどを客席に投げるところまで真空パックされ、
他のライヴ映像作品よりもアットホームなムードが味わえる。

このライヴの経緯などを詳細に綴った奥野高久執筆のライナーを読みながら聴いたり見たりすると、
ドキュメンタリーとしても楽しめる2枚組だ。


★アーチ・エネミー『アストロ・ケイオス 2012 オフィシャル・・ライヴ・ブートレッグ』(トゥルーパー・エンタテインメント QATE-10030)CD+DVD
ざらついた手触りの表紙の24ページのブックレットには歌詞/和訳が載っている。
DVDケースではなく一般的なCDのプラケース・パッケージだ。


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コメント

年納めにふさわしいリリースでした!


来年も期待したいです(^O^)

ITOさん、書き込みありがとうございます。
マイケル・アモットに関してはSPIRITUAL BEGGARSの方も期待したいです。

行川さん、レコード会社や雑誌へのステマが分かりやすすぎます。
今年はもうちょっとバレないように

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行川和彦

Author:行川和彦
                                             Hard as a Rockを座右の銘とする、
音楽文士&パンクの弁護人。

『パンク・ロック/ハードコア・ディスク・ガイド 1975-2003』(2004年~監修本)
『パンク・ロック/ハードコア史』(2007年)
『パンク・ロック/ハードコアの名盤100』(2010年)
を発表<いずれもリットーミュージック刊>。

ミュージック・マガジン、レコード・コレクターズ、CDジャーナル、プレイヤー、ギター・マガジン、ベース・マガジン、クロスビート、EL ZINEなどで執筆中。
                                

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