なめブログ

パンク/ハードコア/ロックをはじめとする音楽のほか映画などにも触れてゆくナメの実験室

OLD MAN GLOOMの4タイトルのアルバム・リイシュー

90年代の末に始めた頃はISISを率いていたアーロン・ターナー(vo、g他)と
ZOZOBRAのメンバーでもあるサントス・モンターノ(ds)が中核の米国のスラッジ系ヘヴィ・ロック・バンド。
昨年の最新作『No』以前の4作のアルバムが日本で再発されている。
今回のリイシューは
すべてアートワークの色合いが活きた質感の厚手の紙ジャケット仕様で、
ボーナス・トラックが加えられ、
ジェイムズ・プロトキン(元KHANATE他)がリマスタリングした音が使われている。


DYMC-180.jpg
★『Meditations In B』
99年リリースのデビュー作。
デモを作ってきたアーロンがサントスと二人だけで演奏し、
12時間で録音とミックスを終わらせた小細工無しの作品である。
とはいえ曲間がほとんどなく短めの曲を含む組曲形式のアルバムで、
初期ISISがフリー・フォームになったようなスラッジ・コア主体ながら
“スラッジ・ドローン”や“鉛色のアンビエント・チューン”のインスト・ナンバーも入り混じり、
世を憂う“瞑想のヘヴィ・ロック”を展開。
まさにOLD MAN GLOOMの原点だ。
日本盤はファーストとサード収録曲の12分強のライヴ1曲のを追加した約42分15曲入りで、
サントスのインタヴュー(1/3)と本編の歌詞(和訳付)が書かれた紙のレコード内袋を封入。


DYMC-181.jpg
★『Seminar II: The Holy Rites Of Primitivism Regressionism』
2001年リリースのセカンド。
ネイト・ニュートン(vo、g~CONVERGE、DOOMRIDERS)、
ケイラブ・スコフィールド(vo、b~CAVE IN、ZOZOBRA)、
ルーク・スキャローラ(サンプラー他)が加わって一プロジェクトからバンド形態になり、
以降付き合いが続くカート・バルー(CONVERGE)が録音した最初のアルバムでもある。
というわけでダイナミズム五割増し。
3人がヴォーカルを取り合う体制もここからだが、
曲の半数はインスト・ナンバーで
インタールードのようなエレクトロニカの小曲やヘヴィ・アンビエント・チューンも組曲の大切な細胞だ。
アコースティック・ギターを使った叙情的な曲など哀愁の民俗音楽の調べが表れてきた作品でもある。
日本盤はファーストと4作目収録曲の計3曲のライヴを追加した約64分20曲入りで、
サントスのインタヴュー(2/3)と本編の歌詞(和訳付)が書かれた紙のレコード内袋を封入。


DYMC-182.jpg
★『Seminar III: Zozobra』
2001年リリースのサード。
本編は27分強の一曲のみで、
バンド名の由来でもあるニューメキシコの儀式がイメージできる曲の展開は本作でも聴ける。
OLD MAN GLOOMの中で最もドゥーム・ロック色の強い曲だが、
バンドが生まれた彼の地の民謡をイメージさせるメランコリックな旋律が溶け合い、
ボーナス・トラックも含めて激烈濃度が凝縮された一枚である。
日本盤はアルバム未収録曲を含む計3曲のライヴを追加した39分4曲入りで、
サントスのインタヴュー(3/3)と本編の歌詞(和訳付)が書かれた紙のレコード内袋を封入。


DYMC-183_convert_20130312164454.jpg
★『Christmas』
2004年リリースの4作目のアルバム。
メンバーが馴染んできてよりバンドらしくなったことで一層メンバー全員の色が活かされ、
ヴォーカルと楽器のバランスも良くて構成力も冴えわたる。
パンク/ハードコアとアンビエント/ドローンを融合したヘヴィ・ロックであり、
祭祀的なメロディにうっすらと覆われた“PINK FLOYD meets KING CRIMSON”とも言うべき、
全体的にハードコア以降のプログレッシヴ・ロックといった趣。
そういう意味でも過小評価のアルバムだ。
本編は約62分13曲入りで、
日本盤は本作の前に出した22分のEP『Christmas Eve I & II + 6』の全8曲収録のボーナスCDが付き、
ネイトのインタヴュー+解説の和訳と紙のレコード内袋を封入した二つ折りジャケットだ。


★オールド・マン・グルーム『メディションズ・イン・B』(デイメア・レコーディングス DYMC-180)CD
★同上『セミナーⅡ ザ・ホーリー・ライツ・オブ・プリミティヴィズム・リグレッショニズム』(同 DYMC-181)CD
★同上『セミナーⅢ ゾゾブラ』(同 DYMC-182)CD
★同上『クリスマス』(同 DYMC-183)2CD


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行川和彦

Author:行川和彦
                                             Hard as a Rockを座右の銘とする、
音楽文士&パンクの弁護人。

『パンク・ロック/ハードコア・ディスク・ガイド 1975-2003』(2004年~監修本)
『パンク・ロック/ハードコア史』(2007年)
『パンク・ロック/ハードコアの名盤100』(2010年)
を発表<いずれもリットーミュージック刊>。

ミュージック・マガジン、レコード・コレクターズ、CDジャーナル、プレイヤー、ギター・マガジン、ベース・マガジン、クロスビート、EL ZINEなどで執筆中。
                                

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