なめブログ

パンク/ハードコア/ロックをはじめとする音楽のほか映画などにも触れてゆくナメの実験室

DEVOURMENT『Conceived In Sewage』

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90年代の半ばから米国テキサス拠点に活動しているデス・メタル・バンドの4作目のフル・アルバム。

プロデュースと録音はエリック・ルータン(元MORBID ANGEL、現HATE ETERNAL)で、
音の分離が良くて抜けのいいアメリカン・スタイルのエリック流デス・メタルの音作りが冴えわたっている。
陰鬱で残虐な音ながら歯切れがよく、
青空の下で野外惨殺しているみたいな奏快感のサウンドである。

CANNIBAL CORPSEやMORBID ANGEL、SUFFOCATION、MISERY INDEXのように、
ブラスト・ビート多用タイプのデス・メタルだが、
猪突猛進ではなくミディアム~スロー・テンポのパートを活かして、
じっくりと、じっくりと、ねぶり炙り責めるアルバムだ。
ギタリストが一人でベースにジャズをあまり感じないからシンブルなテクスチャーで、
ボコボコに撲殺してじっくりと切り刻んでいく様子が目に浮かぶ。

ヴォーカルは
クリス・バーンズ(CANNIBAL CORPSE~SIX FEET UNDER)風の歌詞聴き取り不能の調子だが、
呪詛に包まれてメリハリのある筋肉質のデス・ヴォイスだから生々しい。
歌詞も“CANNIBAL CORPSE meets MISERY INDEX”といった様相で、
猟奇的かつ現実的。
ホラー映画のシーンがフラッシュバックしつつ戦争のリアリスティックな光景が入り混じるが、
“ひと思いに殺してくれ!”というほどの精神的な苦痛の暗喩とも解釈できる。
なにしろ獰猛なサウンドと相まって良心が断罪されるみたいな“血の儀式”が味わえるのだ。

楽曲クオリティも高くてフックがある。
アレンジもよく練られており、
アルバム一枚通して繰り返し聴ける起伏も十分の佳作だ。


★デヴォアメント『コンシーブド・イン・スウェッジ』(リラプス・ジャパン YSCY-1253)CD
日本盤はCANNIBAL CORPSEの「The Pick-Axe Murders」のカヴァーを追加した約37分10曲入りで、
本編の曲の歌詞の和訳が載ったインナーシートを封入し、
ブックレット表紙(↑の画像)の中央の人物をクローズアップしたスリップ・ケース付だ。


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行川和彦

Author:行川和彦
                                             Hard as a Rockを座右の銘とする、
音楽文士&パンクの弁護人。

『パンク・ロック/ハードコア・ディスク・ガイド 1975-2003』(2004年~監修本)
『パンク・ロック/ハードコア史』(2007年)
『パンク・ロック/ハードコアの名盤100』(2010年)
を発表<いずれもリットーミュージック刊>。

ミュージック・マガジン、レコード・コレクターズ、CDジャーナル、プレイヤー、ギター・マガジン、ベース・マガジン、クロスビート、EL ZINEなどで執筆中。
                                

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